2009-03-26

再考 Firefox の画面を広く使う方法

以前このブログでもFirefoxの画面を広く使う方法という記事を書いたことがある。
当時はそれほど深く考えず、見た目だけにこだわって書いたものなので、今読み返すとひどく恥ずかしい。

それ以来、ちょっとは成長したのかもしれないが、おいらなりのこだわりをもって、なるべく必要のないものを使わずに、Firefox の画面を最大限広く使う方法を再考してみた。

外観は全く同じではあるが、使い勝手は格段に向上したと思っている。

前置きが長くなったが、おいらなりのこだわりは以下のとおり。

その1 なるべく無駄なアドオンは使わない

Firefox はアドオン天国で、その気になって探せば目的にあったアドオンをいくらでも見つけることができるといっても過言ではない。が、作者の方が皆違うため、コンフリクトの問題が多かったりする。できればそれは避けたい。

その2 画面には表示されなくとも、ショートカットキーやホットキーで必要な作業が支障なくできること。

ふだんはメニューバーやステータスバーから行っている作業をショートカットキーあるいはホットキーに振り返られること

その3 必要になったときには非表示にしたものを即表示できるようにすること。

userChrome.cssにカスタマイズを書き込んでしまうと、Firefoxを再起動しないと変更した設定が反映されない。そんなめんどうなことは絶対にしたくない。

その4 極力、マウスを使わない。

以上の4点をクリアしつつ、たどり着いた FirefoxのUIはこれ。(クリックで拡大)

とはいってもタイトルバーだけ。以前のブログ記事のものと同じ。
(画面ではタブは表示されていないが、画面を二つ以上開くと、タブが並んで表示され、その分表示域は狭くなる。)










ちなみに、すべてのものを表示させた初期の状態はこれ。(クリックで拡大)
 












比較のために左右並べたものはこれ。(クリックで拡大)














使ったアドオンは以下のとおり
・keyconfig 20080929
・functions for keyconfig 1.4.0 (なくとも可、あれば便利)
・Stylish 0.5.9
・Web Developer 1.1.6 (なくとも可)

使用したテーマ
・W3v8 1.8.20

その他に使ったソフト
・AutoHotkey(常駐)
・fenrir(非常駐 なくとも可)

手順は以下のとおり。

手順1
テーマをコンパクトなものに変更する。
テーマのカテゴリ分けで「コンパクト」となっているものから選ぶといいかもしれない。

手順2

Firefox本体に付属しているツールバーのカスタマイズで、必要のないものを片っ端から消し、自分の好みの配置にする。
検索バーさえ消してしまう。検索はFirefox本体のものは使わず、fenrirから直接やれば事足りるので不要。

ちなみに以下のものは非表示にする。

Navigation Toolbar
Bookmarks Toolbar
Web Developer Toolbar

手順3
手順2で消したバーで、必要な機能をホットキーで操作できるようにする。
それには常駐で使用しているAutoHotkeyを使う。

以下のようなスクリプトを書いて、ホットキーで表示非表示を切り替える。
なんのことはない。本体のアクセラレータキーをホットキーに置き換えただけ。
ステータスバーの表示・非表示
#IfWinActive,ahk_class MozillaUIWindowClass
$#b::
{send,!V
Send,B
}
この方法で、同様にNavigation Toolbar、Bookmarks Toolbarの必要な機能に
ホットキーを割り当てる。

Web Developerをインストールしてあれば、リファラのオンオフやユーザースタイルの編集などを割り当てておくと便利である。
ユーザースタイルの編集

#IfWinActive,ahk_class MozillaUIWindowClass
$#1::
{Send,!t
Send,w
Send,s
Send,a
}
return
ちなみにおいらが割り当ててるのは
リファラ、キャッシュ、ジャバスクリプト、cookies、ページの色の有効・無効、Web Developer Toolbarの表示・非表示、ユーザースタイルの編集、などである。

手順4
ブックマークについては、基本的にはfenrirにて呼び出す。(fenrirをなにがなんでも使わなければならないというわけではない。本体にはデフォルトでスマートロケーションバーという便利な機能もついているのでそれで代用しても問題ないと思う)
どうしても思い出せないものについては、Bookmarks Toolbarを上記の方法て表示させるか、補助的にStylishをインストールし、以下のスクリプトを導入する。(思い出せないのはどうにも仕方がないので、しぶしぶマウスを使うことにする)

・ブックマークバーを自動で非表示にする場合
Auto-Hide BookMarks Toolbar - Firefox 3.0 *FIXED*
これを使うと、非表示だったブックマークがマウスオーバーで表示されるようになる。
ステータスバーについても同様のことがにAuto-hide Statusbarなどでできる。

以下の項目についてはメニューバーを非表示にしてしまば関係なくなるのではしょっていいのだが、不必要なメニュー(たとえばHelpとかEditとか)を消してしまえる。消したメニューについてはStylishの管理画面でオンオフを簡単に切り替えることができ、さらに、変更した設定が即画面に反映され、再起動の必要がない。この点が、Stylishの最大の利点だと思う。それなので設定しておいても損はないと思う。

・メニューの特定アイテムを非表示にする場合
Remove Edit and Help menu

そのほかにも似たようなスクリプトがあるので、それらを自分用にカスタマイズして使えるようにする。*1
userstyles.orgのページでRemove、Hide、Auto などで検索をかけると様々なスクリプトがたくさんヒットする。
*1
日本語バージョンのFirefoxを使用している場合は、スクリプト内の「File」を日本語メニュー「ファイル」に置き換えないとうまくいかない。こちらの不要なメニューアイテムを非表示がとても参考になる

手順5
メニューバーを非表示にする。
こちらのブログのスクリプト (ツールバーなどを一時的に隠す)を利用させてもらい、Keyconfigを使ってショートカットキーを割り当て、ツールバーの表示・非表示を切り替えられるようにする。

こうするとアドレスバーも一緒に消えてしまう。ブラウザ中にアドレスバーが必要になった時には、デフォルトのショートカットキーCtrl+Lキーでダイアログを表示させることができる。

手順6
その他ブラウジングに必要となる機能をkeyconfigを使用してショートカットキーに割り当てる。たとえば、

・Webページの一つ上の階層に移動する
・Webページの一つ前あるいは後のページに移動する
・それぞれのタブを開くキーを割り当てる
・再起動、など。

なお、あわせて functions for keyconfig を導入すれば、わざわざスクリプトを割り当てなくとも、様々なキーの割り当てが可能になる。

さて、これで準備完了。
あれこれ面倒な設定をして画面をすっきりさせたわけであるが、果たして操作性はどうなったか
それが問題である。

検索
 fenrirから実行。これまでもFirefox本体の検索窓は使っていなかったので問題なし。
・アドレスバーを使ってのページ移動
 Ctrl+Lキーでアドレスバーのダイアログを表示させれば問題なし。
(安全性の点からは常時アドレスバーは表示させておいたほうが望ましいだろうと思うのではあるが)
・ステータスバーの表示・非表示
 Win+B に割り当て
・アドオン表示
 F12に割り当て
・オプションの表示
 Win+P に割り当て
・WebDeveloper オプションの表示
 Win+G に割り当て
・ツールバーの表示・表示
 Shift+\ に割り当て
・色彩の無効化
 Win+; に割り当て
・ユーザースタイルの編集
 Win+1 に割り当て
・Javascriptの有効・無効
 Win+2 に割り当て
すべてのcookiesの有効・無効
 Win+3 に割り当て
・リファラの有効・無効
 Win+4 に割り当て
・上の階層に移動する
 Ctrl+Up Arrow
・前のページに移動
 Alt+Shift+P
・後のページに移動
 Alt+Shift+N
・タブの複写
 Shift+@
・再起動
 Alt+Shift+R    等々 以下略
この程度の機能をホットキーあるいはショートカットキーで操作できるようにしてあれば、おいらの場合困ることはない。というよりも、あんまりたくさん割り当ててもおいらの場合覚えきれないというのが本音。(最低限、デフォルトのショートカットキーを覚えていることが前提となるけれど)

各種の便利な拡張を使わないことで、設定は煩雑で面倒にはなるけれど、あれこれカスタマイズすることで、画面が広く使え、なおかつ操作性を落とすことなく快適なブラウジングを楽しむことができるようになる。
追記
今回タイトルバーは消していない。理由は以下ととおり。
Hide Chrome では最大化された状態でしかツールバーが表示にならない。
Hide Caption は他の
機能や設定との相性がよくない。(おいらの場合userChrome.cssで設定したものがきちんと反映されなかった。実験的なアドオンにあったものなのでそれはそれでそれなりのもののようだ)

まあタイトルバーまで消してしまうと間が抜けてしまうので。まあいいかということでやめた。






2009-03-13

Alt + Tab の挙動を少しラクにする。 AutoHotkeyを使って

Alt + Tab でタスクの切り替えを頻繁に使っている。

xpのデフォルトのAlt + Tabは、お世辞にも使い勝手がよいなどとはいえない。
なぜならAltキー押したままタブキーを連打してタスクを切り替えなくてはならないからだ。
Altキーを離すと、あっさりダイアログが消えてしまう。
なんで消えるんだぁ~。消えなきゃイイのに。

そいうわけかどうかは知らないが、タスク切り替えソフトはたくさんある。
常駐したり、ナンバリングしたり、どでかいサムネイルをつけたり等々、あれこれ便利にしてくれるものばかりであるけれど、なにもそこまでしてくれなくていいのになぁ…というのがほんとのところ。
マウスを使わず、片手でさくさくとタスク切り替えができさえすればいい。
たったひとつのお願いは、Altキーを離してもダイアログが消えてしまわなければいい。

cltcとかを使ってみたけれど、どうもしっくりこない。
あれこれ試行錯誤の果て、結局はデフォルトのAlt + Tabをシブシブ使っていた。

ひょんなことでAutoHotkeyのホームページで「Alt-Tab Hotkeys」という特別のコマンドがあるのを見つけた。ページの一番下の方にあるので見逃していた。

それによると、

AltTabMenu はAlt + Tabメニューを表示する(メニューが表示されたまま保持される)。再度押すと選択されているタスクに切り替わりメニューが閉じる。
AltTab は、メニューが表示されていれば、その中のタスクを選択できる。メニューが表示されていなければメニューを表示する。(ただし、二つのキーのコンビネーションでホットキーを指定しなくてはならない)
ということができるらしいので、試してみた。
vk1Csc079 & L::AltTabMenu
L::AltTab
で、やってみたら動いた。

上の場合だと、変換キー&L でメニューを表示させ、Lキーで選択し、再度変換キー&Lを押せば、タスク切り替えができる。

さらに、AltTabMenuでいったんメニューを表示させていれば、AltTabを操作中は、Altキーを押していなくともメニューが消えることはない

この方法だと、キーボードのホームポジションから指を移動させることなくタスク切り替えができるので非常にラクである。
なによりもメニューダイアログが、つれなくあっさり消えてしまわないのがよい。
思い通りの動作ができるようになり、満足している。

おいらが、原文を読み違えているのかもしれないが、AltTabはコンビネーションキーで指定しないといけないと書いてあった。が、Lキーだけで選択はできるようだ。
AltTabMenuを先に表示させていればコンビネーションキーでなくともいけるのだろうか?
AltTabMenuをコンビネーションキーで表示させればいいのだろうか?
そこのところは謎のまま。
まあ、希望の操作ができたのだからよいとしよう。

おまけ
マウスのMボタンから指を離さずにタスク切り替えができる。
マウス派の人にとっては垂涎モノかもしれない。以下はAutoHotkeyのホームページにあったもの。

MButton::AltTabMenu
WheelDown::AltTab
WheelUp::ShiftAltTab

Mボタンを押すとメニューが表示され、ホイールの上下で選択、Mボタンを押せば切り替え完了。
マウスを使うのが面倒なおいらにとっても超便利。即スクリプトに追加。

詳しくは以下参照。Hotkeys (Mouse, Joystick and Keyboard Shortcuts)
(ページの一番下の方)